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update:2008.5.15


ジュエル(Jewel)には「大切なもの」という意味があります。「宝石や貴金属を使わないジュエリー」というと、違和感を抱く人も多いかもしれませんが、そういった宝飾品もあります。「コンテンポラリー・ジュエリー」です。
「コンテンポラリー・ジュエリー」は、自由な発想で作られた宝飾品。このジャンルには最近次々と魅力的な作品を発表するアーティストが登場し、日本でも注目されるようになってきました。
もともと、宝石の価値は絶対的なものではありません。美しさよりもどれだけ貴重かによって価格も決められてきました。ちなみに金がいままで掘り出された量は、全世界でわずか11〜12万トン。これは50メートルのオリンピックプールにして2〜3杯分にしかなりません。しかも今後掘り出される量も5万トン前後といわれています。絶対量がわかっているだけに金の価値は安定しています。ところがダイヤモンドやルビーといった宝石は違います。仮に明日、未知の大鉱山が発見されると価値が一気に下がってしまうのです。そうなると「よく見かけるきれいな石」でしかなくなってしまいます。
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スザンヌ・クレムの指輪。宝石とは別種の魅力を感じさせる作品です。
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希少な宝石を自慢したり崇めたりするためのジュエリーではなく、楽しむためのジュエリーを・・・そんな思いで、絵画や彫刻と同じように宝飾品をアートする人たち。彼らの作品には、いままでジュエリーに抱いていた印象をまったく変えてしまうようなものが数多くあります。
そのひとりにスイスの「スザンヌ・クレム(Susanne Klemm)」という作家がいます。植物をテーマにした作品が多いのですが、植物をそのままモチーフにするのではなく、額に入った状態や植木鉢に植えられた状態の花などをジュエリーで表現します。たとえば「Cuctus」という指輪は、台座の上に棚があって、その上にいくつものサボテンの鉢が並んでいます。
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アメリカ、ニュージャージー出身のアーティスト「モニカ・クロル(Monika Krol)」は、宝飾品ともおもちゃともつかない作品で人気を呼んでいます。「パラダイス(Paradise)」という銀のかご状のペンダントには、プラスティックの鹿があしらわれ、守られているのか、囚われているのかわからない不思議な情景を生み出しています。「勝利の帰還(Return From Victory)」」という作品は3つの指輪とブレスレットが一体となり、勇者と騎馬が表現されています。
見せびらかしたり周囲を圧倒したりするのではなく、身につけている人と思わず話がしたくなるような宝石。これはコミュニケーションツールとしても秀逸です。
日本であまり紹介されることのなかった、こうしたコンテンポラリー・ジュエリーを積極的に輸入するショップも登場しました。絵画のギャラリーを覗くように、こういったジュエリーギャラリーに足を運んでみるのも楽しいでしょう。
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モニカ・クロルの「勝利の帰還(Return From Victory)」。ブレスレットと指輪のコンビネーションですが、これは目を引きます。エキジビション用に作られた一点もの。
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