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まだ「THE RIVER PLACE」の名前がなかった頃、プロジェクトのリーダーである三菱商事のTたちは「百年都市」について話し合ったことがあります。
技術的には100年という年月、都市がそこに存在することは可能だ。でも100年は長い。
Tがテーブルに並べた写真。それは都内のいろんな場所の、いまから30年前に撮影されたモノクロ写真でした。Tは、その写真集を手に同じ場所へ出向き、同じアングルの写真を撮っていました。
その変わり様には驚きます。周辺の環境がどう変わるのか? 極端なことをいえば来年の予測もつきません。
「百年都市には、変わらない環境が必要だな……」。Tたちは結論づけました。
そんな意識が強く働いたのが、新しい住宅建築に選ばれた下丸子、多摩川沿いの土地でした。
ここは恵まれたロケーションです。なぜなら、この土地の川側には、新しい建物を建てることは難しいでしょう。THE RIVER PLACEの最大の魅力となる「多摩川沿いに住む」という事は、変わらない生活の原風景を手に入れることを、可能にするかもしれない。
恵まれた眺望、多摩川との密接な関係。そこにはもうひとつ重要な要素がありました。それは「広さ」です。
総敷地面積48,303.23平方メートルというTHE RIVER PLACEの敷地。ここに、100年先を意識した風景を作りあげる。
住居棟の設計を行った松田平田設計のMは、その配棟プランを手に、ランドスケープデザインを担当するオンサイト計画設計事務所のTたち担当グループとのディスカッションを開始しました。
100年後のTHE RIVER PLACEを考えるとき、そこには2つのものが必要でした。ひとつは「100年後も変わらないもの」、そしてもうひとつは「100年育ち続けるもの」です。
変わらない風景、それは故郷の懐かしさであり、愛着へと結びつきます。
「すずかけの並木道」「「太陽の庭」「緑風の庭」は、そんな変わらぬ景色を創出したものです。流行に左右されない、THE RIVER PLACEの原風景ともいえる場所。たとえば並木道に配されたプラタナスの木は、日本中の造園業者を訪ねて一本一本選んだという手間のかかったものです。選り抜いた木々だからこそ、いつまでも変わらぬ印象を作りあげることができます。こうして、ここに住む人の故郷の景色が決定しました。
では「育ち続けるもの」とは? これは「時代にあわせて変わって行くもの」でもありました。
住宅棟の周辺に設けられた庭や雑木林は、その時々に手を入れ変化を楽しめる場所。自分たちの手で変えられる空間です。この両者のコントラストが、成長し続ける「風景」を作りあげました。

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